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恐竜について子供に聞かれたことを大体応えられるようになるためのおすすめ本15冊

上の子供、小学三年生がやばいレベルの恐竜マニアです。
たぶん、あいつ、24時間のうち12時間くらいは恐竜のこと考えている。
この数年、恐竜博に行くのは夏の恒例行事になってます。

日本国内の恐竜マニアにとっての聖地、福井県立恐竜博物館は昨年行きました。
ちなみに福井には一泊二日で行きましたが、恐竜博物館以外には行っていません。
たぶん、二日合わせて、20時間くらい博物館の中にいました。

ちなみに今、息子が行きたいところベスト1はカナダのロイヤルティレル古生物学博物館です。

ということで、息子と会話するため、および、彼に買い与えるため、必然的に家に恐竜の本がある程度の数、そろってきます。

そういうことで、主にうちにある本の中で、僕が読んで面白いと思った恐竜の本を11冊ほどご紹介します。

図鑑は何を選ぶか

恐竜図鑑を選ぶ最大のコツは、どれだけ新しいかの1点に尽きます。
動物図鑑はぶっちゃけ10年前の版でもさほど問題ないんですが、恐竜は最新の情報に日々更新されているので、極端な話、一番新しい恐竜図鑑が一番いい図鑑です。
まあ、とはいえ、絵がきれいとかもけっこう大事ではあります。恐竜はどうしても復元図になっちゃいますからね。
後、最近の図鑑はDVDがつくやつもけっこうありまして(というか、だいたいの図鑑についてる)その点で選んでもよい。
その辺をかんがみて、オススメはこの2冊です。

DVD付 新版 恐竜 (小学館の図鑑 NEO)

DVD付 新版 恐竜 (小学館の図鑑 NEO)

恐竜 (学研の図鑑LIVE(ライブ))

恐竜 (学研の図鑑LIVE(ライブ))

小学館はさすが老舗というだけに抜かりがないです。付属のDVDもドラえもんをナビゲート役にして、内容は基本的にBBCのものということで、これも見ごたえあります。
学研も監修が日本の恐竜学の大家、真鍋真(ちなみに彼のお父様はあの真鍋博!)ですので、これもしっかりとした内容です。DVDも小学館と同じくBBCをベースにしたもの。ただ、こっちは絵がちょっとしょぼいんだよなあ。
DVDを初めて図鑑につけたDVD付 恐竜 (講談社の動く図鑑MOVE)は、ちょっと古くなっちゃってるのが難点。良い絵も多いし、真鍋真と一緒に小林快次が監修に入ってるのですが。まあ、こっちは数年後に新版が出ると思うので、それに期待。

ざっくりと恐竜について知る

知識ゼロからの恐竜入門

知識ゼロからの恐竜入門

大人のための「恐竜学」(祥伝社新書)

大人のための「恐竜学」(祥伝社新書)

最新の恐竜学を知るにはいくつか本があるけれど、
ビジュアル重視で選ぶなら、「知識ゼロからの恐竜入門」
文章重視で行くなら、「大人のための『恐竜学』」
この2つがおすすめです。
「知識ゼロからの~」は著者名が恐竜くんって、ふざけてんのかと思わせつつも、内容はしっかりとした基礎知識と最新知識のバランスの良い記述でお勧めです。イラストも恐竜マニアなマンガ家、所十三特攻の拓 新装版 コミック 1-27巻セット (ヤングマガジンKC)の人です、ええ)で、シンプルだけどわかりやすい絵で好感が持てます。
「大人のための~」は小林快次監修で日本の古生物学系サイエンスライターのトップと言える土屋健が書いてますので、内容に関しては誰も文句を言えない出来。Q&A方式ですのでサクサク読めます。最初の恐竜の範囲の説明からして「恐竜とは、○○と○○の間に入る生き物」という説明で、ぐっと引き込まれます。

最近の恐竜事情を知る

ティラノサウルスはすごい (文春新書)

ティラノサウルスはすごい (文春新書)

恐竜は滅んでいない (角川新書)

恐竜は滅んでいない (角川新書)

「もしも?」の図鑑 恐竜の飼い方

「もしも?」の図鑑 恐竜の飼い方


今の恐竜学を知るためのキーマンは、先述の「大人のための~」でもコンビを組んでいる小林快次と土屋健の2人です。この二人のどちらかが入っていれば、100%内容に関しては問題ないといってよいでしょう。
ということで、その2人が関わっている本をいくつか。
ティラノサウルスはすごい」は、タイトル通りティラノサウルスを切り口に恐竜研究の前線を語る一冊。第二章のドラえもんの「のび太の恐竜」の元祖と2006との比較は、ちゃんと恐竜に関する知識をアップデートしてるのがわかって面白い。
「恐竜はほろんでいない」は小林氏の単独名義。昨今の「鳥は恐竜である」という議論を丁寧に扱った本(って、ネタバレもいいところだな)
この2冊は最初に挙げた入門書と内容はいずれも近いので、どれか一冊読んでおけばよいくらいかもしれない。
そして、「『もしも?』の図鑑 恐竜の飼い方」はタイトル通り、恐竜を飼いやすさと注意事項の視点から図鑑のように紹介している本。こっちは土屋氏が著者で群馬県立自然史博物館が監修。これを読めば、突然恐竜を拾っても大丈夫。

読み物として恐竜を楽しむ

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る (生物ミステリー)

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る (生物ミステリー)

愛しのブロントサウルス―最新科学で生まれ変わる恐竜たち

愛しのブロントサウルス―最新科学で生まれ変わる恐竜たち

恐竜に関するエッセイ的な読み物では、最近の本ではこの2冊がおすすめ。
「鳥類学者~」はタイトルの通りの本ながら、軽妙な筆致が非常に楽しい。表紙だけだと真面目な学術書を思わせるが、これはどっちかと言ったらライトエッセイ。でも、ちゃんと知識が身につく良い本。HONZでも紹介されてて、けっこう売れてた。
「愛しのブロント~」は今回紹介する中で唯一の翻訳本。これも科学と恐竜への愛情に満ち溢れたよいエッセイ。ただ、翻訳のタイムラグのせいで、このタイトルはちょっとロマンティックじゃなくなったんだよなあ。まあ、その辺はあとがきをごらんください。

学習マンガも侮れない

ドラえもん科学ワールド 恐竜と失われた動物たち (ビッグ・コロタン)

ドラえもん科学ワールド 恐竜と失われた動物たち (ビッグ・コロタン)


さきほど、鮮度が劣ると書きましたが、講談社は図鑑の派生シリーズで学習コミックを出しています。これもDVDがついてきていて、内容は図鑑とも違います。ノリは昔読んだ学研の学習マンガとほぼ同じですが、アマゾンのレビューにもあるとおり、けっこう絵がうまい。
一方の小学館は「ドラえもん科学ワールド」の一冊として恐竜をテーマに出しています。これ、面白いのは全編が学習マンガというわけではなく、ドラえもんの単行本のエピソードから、恐竜に関するものをピックアップして、科学解説をつけるというもの。「のびたの恐竜」のプロトタイプも入ってます。このシリーズは全部おすすめなので、別途紹介しようか。
ちなみに所十三も以前、恐竜のマンガをモーニングで連載していて、それがポプラ社から復刊されています。(別に恐竜が「不運(ハードラック)と踊(ダンス)っちまったんだよ」とかいうような作品ではありません)

もっと本格的に恐竜にハマる

中生代の生物 4巻セット (生物ミステリー (生物ミステリープロ))

中生代の生物 4巻セット (生物ミステリー (生物ミステリープロ))

恐竜学入門―かたち・生態・絶滅

恐竜学入門―かたち・生態・絶滅


最後に紹介するのは土屋健氏による古生物学の本と、真鍋真監訳のハードな入門書。中生代全般を扱ってる。これ、両方とも実は持ってないんだよね。ほしいんだけど高くてさあ。ってことで、誰かゆずって。

ということで

最近の恐竜は本当に面白いですよという紹介でした。

最後に最近の子供たちが恐竜にどう接しているかを紹介するリンクを2つばかり。
NHKラジオの「夏休み 子ども科学電話相談」で小林快次が参加した会のまとめです。
小林快次氏がどれだけ、子どもたちからリスペクトされてるかがわかります。

togetter.com

togetter.com

ねっ、恐竜って楽しいでしょ。